2018年5月 6日 (日)

Komorebi

昨年作った「木漏れ日」。KomorebiとしてCDに入れたが、動画については、イマイチ満足のいくものではなかった。また、時期が来たら作り直そうと思っていた。そして、やっとできた。
この曲のイメージするものは、まさにこの風景である。
オリジナルCDのKomorebiに収録されているものには、自然の音は入っていない。この動画の自然の音はまさに見ている風景に同期しているその場所の音である。
 

2018年2月25日 (日)

冬の夜明け前

 私の音楽制作システムは2011年に最初に作り、それからいろいろとアップデートしてきた。そこから様々な音楽を作ってきたが、最近は老朽化と諸々の限界を感じ、ハード、ソフトや音源、インタフェースなど大部分を刷新した。ベースとなるハードウエアは大容量SSD,大容量RAMなどスペック的に制約にならないものを目指した。
 いままでのシステムも長年組み上げててきたものだから、新システムも徐々にくみ上げている。いずれ、ハイレゾ音源に対応したりと色々やっていきたいと思っているが、まずは、従来の機能が従来以上にうまく使えるようになることを目指す。音を作るシステムであるから、とにかく音にはこだわりたい。
 今日、なんとか音が出せる状態になったので、一曲試作してみた。ピアノ音源にはこだわった。ピアノという楽器は音の強弱によって音の表情が色々と変わる。自ら鍵盤を弾いた音の強弱を反映させて、自然な強弱をつけると、ピアノの音の表情が色とりどりにかわっていく。
 冬の海辺で夜明けを待っている時の、冷たい空気感と静寂を表現してみた。
 
 
 

2018年1月28日 (日)

木枯らしの頃

 木枯らしが強弱をつけて吹きつける。そして、木々の葉を落とし、舞わせる。そんな中を一人で歩いていると、今舞っている枯葉が、春には新緑として力強く芽をだしたことを思い出す。一つの季節が終わり、また新しい季節がやってくる。

 誰かと楽しい時を共にしたとしても、やがて一人になる。それは四季と同じく、新緑が力強く芽を出せば、また木枯らしとともに枯葉が舞う季節にもなる。ただ、また春はやってくる。そしてまた新緑が芽を出すはずだ。そう思って木枯らしの中を寂しさとともに歩くのだ。
 私の曲は寂しい曲、物悲しい曲が多いとよく言われる。それはもしかしたら、一人で過ごす時間に思い浮かぶ情景が元になっているからかもしれない。一人の時間。色んな出来事を思い出す。つい最近のこと、ずっと昔のこと、様々なことが入り組んで頭の中に浮かんでは消える。いまこの瞬間に見ている風景も、一瞬にして過去となり、未来の私はそれを自分の記憶の中で見ている。少しの寂しさと、少しの幸せと、少しの悲しみと、少しの喜びが入り混じる。
 Kogarashiv01s
この曲はシンプルに作り上げた。弦のパートの音の動きを少なく、わずかに揺れ動く木枯らしの風のゆらぎのよう。少し物悲しくシンプルな旋律にした。作っていて何度か自分の中で破たんしそうになりながらも、イメージを繋ぎとめることが出来た。
※この曲はアルバム「Komorebi」に収録されています。

2018年1月20日 (土)

憂愁の桜

岡本たへ子さん(文)、川崎茂花さん(絵)の絵本「憂愁の桜」を拝見し、とても感動した。そして、これに是非曲をつけさせて欲しいとお願いしたところ、快諾いただいた。そして私の曲をBGMにして、絵本のスライドショー(英語字幕も出る)を公開した。それがこれだ。

 満開の桜を見上げた時に感じる、華やいだ気持ちと、ようやく暖かくなってきた春の柔らかな風を感じるような曲を目指した。
 この曲のメロディーの一部は、有名な「さくらさくら」の曲をモチーフとして使っている。
Sakurascores
「さくらさくら」は日本人なら誰でも知っている曲だけに、これがどう聴こえるかは聴いた人の耳にゆだねることにする。
 絵本に書かれている話しの内容は少し物悲しい「憂愁の桜」である。華やかであるが、やがて桜吹雪になって散っていく。そして、桜の花は、私には少し物悲しくも見える。日本では、桜から、新しい季節が始まる。それは出会いと別れの時でもある。
※この曲はアルバム「Komorebi」に収録されています。

2018年1月 7日 (日)

新アルバム「Komorebi」について(1)

2017年の年末に新しいアルバム「Komorebi」をリリースした。

Komorebi_titlev01
タイトル曲になっている「木漏れ日」(曲名の方はこのように記載)については、前回の記事 に書いてある。
 春の日に、風に揺れる木漏れ日を見ている。風に木々が揺れ、ザワザワという音が波のように大きくなったり小さくなったり。そうして時間がゆっくりながれていく。そんな風景はずっとそこにあった。去年も一昨年も十年前も、そして百年前だってそうかもしれない。木漏れ日はそうやっていつもそこで揺れていた。木漏れ日は揺れ動きながら、少しずつ形がかわっている。同じようで二度と同じ形はないのだ。そんな木漏れ日を見ながら、私は色んなことを思い出す。様々な日常の風景。同じような日常の繰り返しだが、一度しかおとずれない風景。二度と見ることのない風景。それは私が過ごした時の記憶でしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。それが何かをうったえることもなく、世の中を変えることもない。ただ、風に揺れる木漏れ日のように、そこで揺れているだけだ。ずっと。Komorebioutblog

2017年6月25日 (日)

木漏れ日

 木漏れ日が風でゆらゆらと揺れ動く様子を見ていると、いろんなことが頭に浮かんでくる。遠い昔の想い出から延々と繋がる今日までのこと。木々はザワザワと揺れ動き木漏れ日がゆれる。そうして少しずつ時間が過ぎてゆく。

 最初は、素朴なメロディーの上に、ザワザワと揺れ動く木漏れ日や、鳥の声、風の音などを表現しようと思った。この情景を思いうかべながら、何気なく、電子ピアノで弾く日々。作ろうと思ってから1カ月半はそうやって過ごした。そして、ゆらめく木漏れ日を音で表現出来た。そこから作り始めることが出来た。
Komorebiscore20170625
ざわざわと揺れ動く木漏れ日のように、テンポも揺れ動かしている。1拍毎にテンポを微妙に変えることによって実現している。
一通り出来あがった時、眼を閉じて聴いてみた。「これは私が作りたかったものか?」と。そして、目を閉じて聴いてみた時、ザワザワと揺れ動く木漏れ日の情景が目に浮かんだ。これが私が表現したかったものだ。

2017年6月11日 (日)

光の中へ

「光の中へ」というタイトルの2ndアルバム、CDになった。

タイトルにある曲は、ピアノだけで仕上げたもの。夜明けから始まり、昼間~夜と、それぞれの時間の光を感じて欲しい。
最後の曲の「樹の歌2016」は、一番最初は2012年に作った「樹の歌」を作りなおしたもの。この曲は何度か作り直している。今回は新しい音源を色々と加えている。
最後の盛り上がりの部分は9パートもある。さらに効果音をかぶせているので、今まで作ったなかで最もパートの多い曲になっている。
Kinoutascores
※「樹の歌2016」はアルバム「光の中へ」の第6曲として収録されています。アルバム「光の中へ」は以下から購入出来ます。

2017年3月 5日 (日)

アルバム「記憶」について(7)うつろい

 私は何年も近所の里山のある地点からの定点撮影を行っている。その定点撮影の画像を繋ぎ合わせて動画にし、それに音楽をつけるということをやっている。一つはアルバム「光の中へ」に収録されている「樹の歌2016」であり、このアルバム「記憶」に収録されている「うつろい」だ。

 季節がうつろい、人の生活もうつろっていく。そんなことを表現したかった。そして、日本の里山風景から感じる音楽を表現したかった。
Utsuroi01s
この曲は大きく言えば、いくつかのメロディーを対位法的に構成している。それぞれのメロディーには思いがこめられている。どれがどのメロディーかは、聴く人にゆだねるが、意識して聴いてみると発見があるだろう。一つは、うつろっていく時間の中で起こった様々な出来事を語りかけているようなメロディー。一つは、里山で畑を耕し、田植えをし、といった農作業をする人々を、そして、里の祭り、一つは里にやってくる物売りの声....という具合だ。季節がうつろっていくなかで、人々の生活も変化し、様々にうつろっていく。その様子を表現したかった。
 この曲は、ギターとフルートに編曲し、2015年にステージで演奏することも行っている。
※この曲はアルバム「記憶」の最後の曲として収録されています。

2017年2月 7日 (火)

星降る夜に(てっちゃんとのコラボ作品)

 てっちゃんは、北海道在住の友人。Youtubeにいつも素敵な動画を載せている。今回、久々にそのてっちゃんとコラボ作品を作る事が出来た。

 「星降る夜に」は、一番最初は2012年に作曲した曲だ。夢の中で鳴っていたメロディーがとってもよかったので、目が覚めた時に(まだ頭の中で鳴っていたので)それを書きとめておいたのだ。まあ、そうやってかきとめていても、後で見ると「なんだこれは?」となることがあるのだが、これはあとで見てもよいメロディーだった。
Hosifuru2017s
今回は2012年に作曲したメロディーをベースに、ピアノと、コーラス、それに弦、途中、フルートを入れて作り直した。特に、ピアノとコーラスの音質にはかなりこだわり、遠くから聴こえてくるような、しかも光り輝くような音質を追求した。
 冒頭、それから途中、最後にキラキラとした音が入る。これは、グロッケンシュピールの音を使っている。ピッチをシフトした複数の音を重ね合わせて、煌めきに幅を持たせると同時に、ディレイなどをかけて、遠くから鳴り響いている感じを出している。
 てっちゃんの映像が素晴らしく、凍てつく北海道の大地の夜空が幻想的な作品となった。

2017年2月 4日 (土)

アルバム「記憶」について(6)夏の日の記憶

 この曲を最初に作ったのはもう随分前、2013年のこと。2015年にアルバム「記憶」をデジタル配信するにあたり、音源と全体のバランスなどを見直して作り直したが、スコアは2013年に作った時のままだ。

Summer2013v01
この曲もまた、ヒグラシの鳴き声から入るが、その後、高音の弦のフレーズが繰り返す。これは、コード進行にかかわらず、ずっと同じフレーズなのだ。それぞれの音がコードの中の違う音の役割に変化していくので、違和感はないはずだ。
 夏のイメージは蝉しぐれの音に囲まれ、照りつける強力な太陽の下、汗をたらしながら歩いているイメージである。そこにはいろんな音が聴こえる。この曲の中にいろんな音を探してみて欲しい。それは、蝉しぐれであったり、入道雲であったり、夏の風景を表す音がみつかるはずだ。
 私は自らが感じたものを曲にする。実態のない空想の中の風景ではなく、自らが感じた風景や心象を音にしていく。実態のないイメージばかりが氾濫する今の世の中。私は実態のないイメージだけで曲を作りたくない。「トワイライト夏」もそうだが、夏の空の下、何百回と歩いたそのイメージの蓄積が、私の曲となっていくのだ。
※この曲はアルバム「記憶」の第7曲として収録されています。
(アルバム「記憶」は以下から購入できます)

«アルバム「記憶」について(5)トワイライト夏