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2017年1月14日 (土)

アルバム「記憶」について(3)春風の記憶

 この曲を作ったのは2014年の5月頃だったと思う。「春」というイメージにしては、哀愁に満ちた曲となっているが、この年の春は、長女が大学生になり、一人暮らしを始めた頃。私自身は少し寂しさを感じていたのだと思う。

 この曲もまた自然の中で録音してきた音から始まる。シュレーゲルアオガエルの声と、ウグイスの声の後に、「ピックウィー」と聴こえるのは猛禽類のサシバの声だ。Sashiba2016043002
この曲の冒頭部分と最後の部分にサシバの声が聴こえるが、実は曲中にもサシバの声がかぶらせてある。気付くだろうか?
 サシバは千葉県では、春にやってきて、子育てをして、秋に南に渡っていく。自分自身の子育てと、そのサシバの子育てのイメージを少し重ねた。
Harukaze20170114
 私の曲としては珍しいB♭マイナー(変ロ短調)であるが、これは、この曲の寂しい響きを際立たせるためでもある。実際この調の曲は、物悲しい曲が多い。
 ピアノのイントロに続いて、ストリングスが主旋律を奏で始まるが、途中からは対位法的になっていて複数のメロディーが絡み合う状態になる。この絡み合う旋律に、新緑の中に強弱をつけてうねっていく春風が木々をザワザワと複雑に揺らす様子を眼に浮かべてもらえればと思う。
※この曲はアルバム「記憶」の第3曲として収録されています。
(アルバム「記憶」は以下から購入できます)

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